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昭和維新より73年

昭和維新より73年_f0180693_17133837.jpg世界恐慌が吹き荒れる現在、経済及び人心は荒廃の極みに達している。その様な中、今日2月26日は昭和維新より73年の月日が経った。

当時も現在と同様に、アメリカ発世界恐慌が起こった。日本も農村地を初め、全国の労働者が疲弊した。当時の政治はこの状況に適切に対処するどころか、党利党略私利私欲に明け暮れていた。
外交も現在と同様、欧米的な世界秩序に順応し、ロンドン海軍軍縮会議における屈辱的な署名を強いられた。

73年前と現在とを比べて、何も変わっていない世界及び国内情勢を目の当たりにし、我々が思い出さなければならないのが、昭和維新なる決起ではないだろうか。皇道派青年将校の決起は当時失敗に終わったと解釈されやすいが、今こそ決起の意義を思い起こしてみるべきだろう。人心の荒廃と経済立て直しを尊皇の精神を以て改革せんとした事を。現時生きる我々は、この荒廃を打破する為、また未来明るい日本を創る為に、73年前の「今日」という日の意義を考えるべきではないだろうか。



蹶起趣意書

 謹んで惟るに我が神洲たる所以は万世一系たる天皇陛下御統帥の下に挙国一体生成化育を遂げ遂に八紘一宇を完うするの国体に存す。此の国体の尊厳秀絶は天祖肇国神武建国より明治維新を経て益々体制を整へ今や方に万邦に向つて開顕進展を遂ぐべきの秋なり。

 然るに頃来遂に不逞凶悪の徒簇出して私心我慾を恣にし至尊絶対の尊厳を藐視し僭上之れ働き万民の生成化育を阻碍して塗炭の痛苦を呻吟せしめ随つて外侮外患日を逐うて激化す。所謂元老、重臣、軍閥、財閥、官僚、政党等はこの国体破壊の元兇なり。倫敦軍縮条約、並に教育総監更迭に於ける統帥権干犯至尊兵馬大権の僭窃を図りたる三月事件、或は学匪共匪大逆教団等の利害相結んで陰謀至らざるなき等は最も著しき事例にして、その滔天の罪悪は流血憤怒真に譬へ難き所なり。中岡、佐郷屋、血盟団の先駆捨身、五・一五事件の憤騰、相沢中佐の閃発となる寔に故なきに非ず、而も幾度か頸血を濺ぎ来つて今尚些かも懺悔反省なく然も依然として私権自慾に居つて苟且偸安を事とせり。露、支、英、米との間一触即発して祖宗遺垂の此の神洲を一擲破滅に堕らしむる、火を見るより明かなり。内外真に重大危急今にして国体破壊の不義不臣を誅戮し稜威を遮り御維新を阻止し来れる奸賊を芟除するに非ずして皇謨を一空せん。

 恰も第一師団出動の大命渙発せられ年来御維新翼賛を誓ひ殉死捨身の奉公を期し来りし帝都衛戍の我等同志は、将に万里征途に登らんとして而も省みて内の亡状憂心転々禁ずる能はず。君側の奸臣軍賊を斬除して彼の中枢を粉砕するは我等の任として能くなすべし。

 臣子たり股肱たるの絶対道を今にして尽さずんば破滅沈淪を翻すに由なし、茲に同憂同志機を一にして蹶起し奸賊を誅滅して大義を正し国体の擁護開顕に肝脳を竭し以つて神州赤子の微衷を献ぜんとす。

 皇祖皇宗の神霊、冀くば照覧冥助を垂れ給はんことを。

昭和十一年二月二十六日

陸軍歩兵大尉 野中四郎

by boukyoupress | 2009-02-26 17:14 | 時局厳正論

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